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心にもやもやを感じたら(2)
~ストレスを整理してとらえよう~

―――――★ぴあサポメルマガ12月号★

 

年の瀬も近づいてきました。みなさんお変わりありませんでしょうか。

今月は何かと忙しいこと続きだった方もいらっしゃると思います。年末くらいはゆっくり過ごせるといいですよね。

今回は、引き続き「ストレス」のお話です。前回は「ストレスを整理して理解する」方法についてご紹介させていただきました。以下のリンク先では2回分の文章を読むことができますので、気になる方はこちらからぜひご一読をお願いします。

ストレスのことが分かってきたら、次は対処法を考えてみるといいと思います。これが今回のテーマです。ただし、万能の方法をご紹介できるわけではありません。「ストレスの原因」が様々なように、対処法も様々です。今回は、自分なりの対処法を「見つける」ための枠組みをご紹介します。筆者が素人となりにまとめた内容なので、一つの参考として受け取っていただければ幸いです。

■目次■

  1. ストレスを「感じている自分」から,「客観的に見ている自分」へ
  2. 「ストレス対処法」を見つけよう
  3. 対処が難しいときは、一人で背負わない
  4. さいごに

 

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1.ストレスを「感じている自分」から,「客観的に見ている自分」へ―――――――――◆◇◆

最初に,前回ご紹介した「ストレスを整理して理解する」枠組みをまとめて挙げます。主に以下の二つです。

1)要素に分けて捉える
「原因(ストレッサー)」と「結果(気分感情、認知、身体反応、行動)」の合計5つ

2)表などに整理し、要素のつながりを考える
「負のスパイラル(悪循環)」や「自覚していなかった原因・自分の感情」などに気付けるかも?

ちなみに、このような取り組みは「アセスメント」と呼ばれています。ストレスを書き出すなどして見える形にし、理解を深めておくと、ストレスを「感じている自分」から、「客観的に見る自分」へと変わっていきます。

たとえば、数年前に怖い経験をしたが、今ではそれを笑って思い出せるという話はよく聞くように思います。今の自分は「他人事」のようにその経験を思い返すことができるためでしょうか。そうだとすれば、客観的にストレスを見ることで、自分の心を落ち着けるのにも役に立つことです。

また、「客観的な」見方ができると、それまで気づかなかったストレスの「仕組み」に気づくことができるかもしれません。例えば、「宿題が終わらない」→「遅くまで勉強する」→「疲労」→「やる気が起きない」→「宿題が終わらない」→…という「負のスパイラル」が知らないうちに出来上がっていたとしても、書き出して考えてみれば悪循環の存在に気づけるかもしれません。

このように、ストレスを理解し、見える形にすることで、「ストレスを客観的に見ること」ができるようになります。

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2.「ストレス対処法」を見つけよう
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次はいよいよ対処法を見つけていきましょう。主に3つの方向性で対処法を挙げます。

1)原因への対処
ストレスの原因を直接解決する方法です。「宿題がたまっている」なら「宿題を終わらせて」しまえばいい、という具合です。

2)気晴らしをする
意図的に気分転換するのもいい方法です。筆者の聞いたところでは、「嫌なことを紙に書いて、破り裂く」という簡単なやり方でもストレスを発散できるらしいです(個人差あり)。
ちなみに、使える気晴らしの方法を複数持っていた方が、幅広いストレスに対応しやすくなります。思いつく方法を試したり、過去の自分の言動から好きな物事を探してみたりして、方法のレパートリーを広げましょう。

3)とらえ方の幅を広げる
ストレスの原因に対する「とらえ方、認知」の幅を広げ、不安や苛立ちを和らげる方法です。
例えば、「先生にいきなり怒鳴られたので、次に会うのが怖い」とします。ここで、あえて「先生は不器用なだけで悪気はないのかも」「世の中には色々な人がいる。これも一つの経験だ。」といった別のとらえ方を加えることで、恐怖以外の感情に出会うことができるかもしれません。

いずれの方法でも、自分の「行動」や「認知」に意識的な「変化」を加えています。このような対処の仕方は「コーピング」と呼ばれています。
「アセスメント」で分かったことをもとに、どう「コーピング」するとよいかを考えることができるようになります。これが、筆者がこの2回の文章で最もお伝えしたかった内容です。

 

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3.対処が難しいときは、一人で背負わない
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「アセスメント」と「コーピング」という2つの枠組みをご紹介しました。いずれも「認知行動療法」という心理療法に基づいている考え方です。

しかし、残念ながら限界はあります。整理しても解決できない問題はありますし、そもそも傷ついた心を抱えながら自力で対処するのは難しいことです。

(風邪をひいた体で病院にいくのは大変ですよね…)

こんなとき、無理して一人でストレスを背負う必要はないと筆者は思います。「他の人に相談する」のも一つの手です。人に話す過程で問題が整理されることもありますし、2人以上で考えた方が解決に近づけるかもしれません。頼む相手の都合をおろそかにしない限り、「人に頼る」のは間違いではありません。

周りに頼れる人がいなくても、私たち「ぴあサポ(ピアサポートルーム)」や「学生相談ネットワーク本部」の各施設でお話を聞いています。(半ば宣伝になってしまい恐縮ですが…)いつでもみなさんのご来室をお待ちしておりますので、気軽に検討して頂ければ嬉しいです。

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4.さいごに
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ストレスは実に様々で、その感じ方にも個人差があります。そのことで悩んだり、他人と比較したりする必要もないと思います。また、ストレスは悪いばかりのものではなく、人間の成長に必要なものでもあります。そうしたことも踏まえつつ、ストレスと上手に付き合っていけたらいいですね。

認知行動療法の考え方をもとにして、2回連載で「ストレス対処」の話を書かせて頂きました.最後までお付き合いくださりありがとうございます。みなさまのメンタルヘルス維持に微力ながらお役に立てれば幸いです。

 

【参考書籍】

伊藤絵美 著 「ケアする人も楽になる 認知行動療法BOOK1」

【参考書籍】
伊藤絵美 著 「ケアする人も楽になる 認知行動療法BOOK1」

【前回の記事はこちら】
http://ut-psr.net/mail-magazine/2017-november/

【筆者紹介】
とある理学部の4年。この夏、院試の直前まで進学先を迷い、さらに周囲と自分の意識や能力の差を感じてストレスにさらされることが多かった。現在は選んだ研究室に満足している。

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