キャリアサポート室ってどんなところ?
キャリアサポート室は2005年5月に設置された、学生のキャリア形成支援を行う機関です。実際的な就職活動のサポート以外に、進路の相談やOB・OGなどとの交流の場を設けるイベントなどを開催しています。その中でも今回はキャリア相談にスポットをあて、どのようなことができるのか、実際に職員の方に伺ってみました。(キャリアサポート室の公式HPはこちらです。https://www.careersupport.adm.u-tokyo.ac.jp)
・場所:東京大学本郷キャンパス 学生支援センターモール階
・開室時間:9:00〜17:00(キャリア相談は平日10:00〜17:00)
・予約制:事前予約
※現在新型コロナウイルスに関連する対応のため体制が変わっています。詳しくはキャリアサポート室のHPをご覧ください。
・Twitter:
@UTokyoCareer
インタビュー②——キャリア相談の現場って?
前回( https://ut-psr.net/counselingguide/careersupport1/) に引き続き、第2弾となる今回はキャリア相談の現場について伺います。
──キャリア相談の現場ではどのような相談が多いのでしょうか。
そうですね、年間を通して進路に関する相談がほとんどなのですが、やはり就活が本格的に始まると、面接の練習やエントリーシートの添削が多くなります。今の時期(注:インタビュ―は10月中旬に行いました。)ですと、学部3年生や修士1年生の学生はインターンシップを受けているタイミングになるので、書類の添削が多いです。来年の3月に卒業する学生ですと、今からエントリーできる企業を探していて、それに伴う添削が生じますので、そのような相談が多いですね。
──特別やりたいことが決まっていない学生や、明確な悩みごとがない学生でも、相談に伺ってよいのでしょうか。 就職か院進かで迷っている学生の相談にものっていただけますか。
明確な目標がない人や業界も決めていない学生さんも多くいらっしゃいますが、そうした方に対してはまずアドバイザーと自己分析を行っており、その中で軸をしっかり考えていくようにサポートしています。就活か院進かについて悩む学生さんも多いです。専攻などに関しては学生支援課などに相談していただくことになりますが、軸を考えることを基本に、キャリアの考え方について相談にのっています。
また、何も決まっていなくても考えるきっかけとしてとして利用していただいて構いません。アドバイザーは経験豊富なので様々なことをアドバイスできます。
──就活セクハラ、パワハラ等の被害の相談はできますか。
可能です。主に、学生さんの同意を得た上ですが、ハラスメント相談所などの学内の関連施設と連携して対応するようにしています。
──障害者雇用の相談もできますか。
もちろん可能です。バリアフリー支援室などと連携しながら対応しています。障害者雇用を行っている企業を直接紹介したりすることもあります。
──相談をスムーズにする上で、相談に伺う前に考えておいた方がよいことや、書類の添削希望でない場合でも準備しておいた方がよいものはありますか。また、相談に伺ったらまずこれを質問される、ということはありますか。
申し込みの際に相談内容を記入できる欄がありますが、事前にどういった情報を入手しておけば良いのかをアドバイザーが把握することができますので、申し込み時に書いていただきたいです。ただ、「漠然と聞きたい」というのも問題ありません。必ずしている質問というものはありません。その時その時の学生さんにあった形で質問しています。
——相談者の就職活動がうまくいかない原因が、精神疾患等の疾病、障害に基づいていると思われる場合、適切な相談機関や医療機関への紹介や受診の助言等は行っているのでしょうか。また、過去にはそういう事例もありましたか。
ありました。本人の希望によって、適切な相談機関や医療機関に相談してほしいということであればつなぐようにしています。本人の同意なく勝手につなぐことはありません。他の機関との連携の場合には、必ず本人の同意をいただきます。
——二つの選択肢を前にして悩んでいる学生に対して、共通して言えるアドバイスはありますか。
そうですね、もしそのような学生さんがキャリア相談にいらしたら、まずはそれぞれの選択肢を深めていきます。たとえば、文転をして自分は具体的に何がしたいのか、などです。そうやって分析しているうちに、両方とも諦めなくてすむ方法が見いだせることもあります。「まずはこの進路をとろう」という答えは、カウンセリングをしていく中で自分で見つけられるのでは、と思います。
——アドバイザーの方が良いと思っている生き方はありますか。
生き方に良し悪しはないと思います。多くの学生から相談を受けてきましたが、100人いれば100通りの生き方があるなあと実感しています。大企業に入りたい人、ベンチャーに入りたい人、すぐに外国で働きたい人、社会貢献をしたい人、などなどいます。一人一人価値観や、何を軸にして生きているのかは様々です。社会のどの場所にいる人も、それぞれの価値観に応じて生きてらっしゃるんだと思います。
——ありがとうございました。
インタビューを終えて
今回キャリアサポート室の職員の方々に直接お話を伺うことができ、いつでも気軽に相談に伺って良いことがよくわかりました。将来を考えるための自己分析を、アドバイザーの方に手伝っていただけるというのはとても魅力的なことだと思います。皆さんもぜひ相談に訪れたり、イベントに参加したりしてみてください!
インタビュー日時:2020年10月15日
※本文中の用語・制度・法令・資格等はインタビュー時点のものです。